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「はじめまして、公織工といいます。今日は宜しくお願いします」
立ち上がって初めてわかったが、黒木場さん、かなり身長が大きい。173センチの俺よりも、おそらくは大きい。
「ふむ」
黒木場さんはまじまじと俺を眺めた後で、後ろを振り返った。
「この見るからにクソガキなやつが私たちの記念すべき最初の依頼人なの?」
「え、ちょっと」
口答えする間も無く部屋の中から男性が飛び出して来た。
「ななちゃん! 依頼人さんに向かってクソガキなんて言っちゃあ駄目だよ!」
彼は自分の赤くなった右頬を抑えながら苦笑いして、俺に小さく会釈した。なんの会釈だ。
大変なことになりそうだ。
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