第1章

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汗ばむぐらいに踊って、 佑香が、のどが渇いたと、 彼を、バーのほうへ、誘う。    「ふぅ、楽しかったね、 飲みもの取りに行こか」 彼はなんだか落ち着かない様子…… チークタイムで、さらにトーンを おとした照明と、 混雑の中、 彼を見失わないよう、 佑香がその腕をひいて、バーへ誘導した。 そこここで 戯れる人々をかき分けながら進む。 離れ離れにならないよう、 佑香は、すぐに、彼の手を握りなおして、 目的地を目指した。 列をなすバーで順番を待つ、 ふたりの距離は ---ゼロ--- 体は微妙に離れたり、くっついたり。 暗がりで、表情はよく読めないけれど、 彼の熱が伝わってくる。 ようやく 注文したドリンクを受けとって、 スタンディングのハイテーブルを 確保する。
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