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ふぅーー
乾杯!
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同時に杯をあげたふたりは、
テーブルをはさんで、
正面に向い合った。
彼は、
佑香の意外な一面を見て、
あきらかに
驚嘆の表情を浮かべていた。
バックで流れるバラードとドリンクで、
すこし落ち着いてきたふたり。
心地よさそうに、音楽に身をまかす佑香……
そこに、
モーションをかけたのは彼のほうだった。
突然、佑香の手を握り、
行きましょ、と
恋人たちのフロアーへと逆行しはじめた。
あまりに急で
グラスを落とすところだった。
でも、彼は、そんなことに
気をとらわれることもなく、
盲目的に佑香を引っ張った。
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