第1章

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ーーーーーーーーー ふぅーー 乾杯! ーーーーーーーーーーーーー 同時に杯をあげたふたりは、 テーブルをはさんで、 正面に向い合った。 彼は、 佑香の意外な一面を見て、 あきらかに 驚嘆の表情を浮かべていた。 バックで流れるバラードとドリンクで、 すこし落ち着いてきたふたり。 心地よさそうに、音楽に身をまかす佑香…… そこに、 モーションをかけたのは彼のほうだった。 突然、佑香の手を握り、 行きましょ、と 恋人たちのフロアーへと逆行しはじめた。 あまりに急で グラスを落とすところだった。 でも、彼は、そんなことに 気をとらわれることもなく、 盲目的に佑香を引っ張った。
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