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バラードに合わせて、
熱を帯びたカップルたちが、
ひとつになって、踊っている。
その隙間をかき分けるように、
彼は、佑香を、フロアの
真ん中あたりまで、連れ出した。
アルコールとダークな照明で、
恥じらいもない。
手を握られて、自然に体が
揺れる。
微妙な距離は、あっさりと
詰められ、ふたりは密着した。
胸のあたりがちょっと
きつく感じられるぐらいにタイト…
そのまま、彼の胸に顔をうずめる
恰好で、
チーク ダンス。
バラードからさらに甘い
ラブソングへ曲が変わったとき、
彼は、少し力を緩めて、
佑香を見つめる。
佑香は気持ちよさそうに
和んでいる。
スローテンポな曲に体を揺らせながら....
「僕、うれしいです」
彼が佑香の耳元でささやいた。
熱い吐息...
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