第1章

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バラードに合わせて、 熱を帯びたカップルたちが、 ひとつになって、踊っている。 その隙間をかき分けるように、 彼は、佑香を、フロアの 真ん中あたりまで、連れ出した。 アルコールとダークな照明で、 恥じらいもない。 手を握られて、自然に体が 揺れる。 微妙な距離は、あっさりと 詰められ、ふたりは密着した。 胸のあたりがちょっと きつく感じられるぐらいにタイト… そのまま、彼の胸に顔をうずめる 恰好で、 チーク ダンス。 バラードからさらに甘い ラブソングへ曲が変わったとき、 彼は、少し力を緩めて、 佑香を見つめる。 佑香は気持ちよさそうに 和んでいる。 スローテンポな曲に体を揺らせながら.... 「僕、うれしいです」 彼が佑香の耳元でささやいた。 熱い吐息...
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