第1章 #2

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彼の目には生気が戻っていた。 佑香は、深呼吸をして そのやさしい視線を 全身で受けると、 温かい彼の胸に顔を埋めた...... あの、得体のしれない空虚感は いつのまに、消えていた。 求めていたものは これだったのだ..... 「なんで、こんなところまで........ .....私なんかでほんとにいいの?」 「言ったでしょ。  僕は本気ですって」 そう言いながら、佑香の頭にキスをする。 「やっぱり信じてなかったんですか?」 「ううん、今なら信じる」 「なら、もう逃げませんね?」 深くうなずく佑香。 「こんど逃げたら、お仕置きですよ」 冗談っぽく笑う彼。
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