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「生きていてくれて有り難う
ここから先は一緒に生きてください。
先は永いよ。」
こんな言葉を
うっとりとした表情で聞いている
あなたが滅茶苦茶に可愛くて
滅茶苦茶にしたくて
いろんな愛する形を知った。
教えてくれた
「受け止めるのも愛」
強い想いで、強い言葉を表してくれた、あなたの愛に溺れた。
我が儘な自分は、あなたに全てをぶつけた。
あなたは夜中の道端で泣いていた
小さな小さな泣き声は、夜中の道端、しん…と静まりかえった沈黙の中を
優しくそよぐ風に乗って自分の聴覚は確実にその声を捕らえた。
「面倒くさい…」
瞬時に思った。
「帰宅して寝てれば、朝にはご機嫌に自分は帰宅したのに…」
自分の機嫌とあなたの機嫌を修めるが為に自分はあなたの元に戻る。
繰り返しは、心と身体を蝕み
酒と煙草の量は、日に日に増えて
あなたとの時間は減っていった。
間隔をあけることによって
自分は自分を保ち、あなたを守っていた。
あなたは1人の時間の中を、時と共に過ごすだけでなく
あなたの足で、ほんの少しだけど人生を歩んでいるかに見えた。
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