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彼女との生活は実現しなかった。
悲しい運命に引き裂かれたみたいに、書いてしまったかも…しかし、二人を巻き込んだ運命の歯車は確実に自分と彼女の出会いから、少しずつゆっくりと回り続けた。
彼女は生活の場を手に入れた。
自分は確実に安堵した。
自宅には数日前まで居候がいた。
家庭がバラバラになり、介護を必要とする者もいた。
苛立ちの中で皆、疲れきっていた。自分の責任が多々あり皆、疲れきっていた。
そんな場に彼女を迎え入れても、辛いだろうし、再び家庭は滅茶苦茶になるだろう。
多少なりとも覚悟はあったが、やはり彼女が生活の場を手に入れたことに自分は「責任逃れ」を感じて安堵するしかなかった。
その先の彼女の想いを、まだ知らずに。
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