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単なる興味本位だったんだけど。
てか、だからこそ。
死んじゃったんですか、だなんて、さすがに聞けなかった。
でも、別れちゃったんですか、とも、聞けなかった。
そんな言葉は、使いたくなかった。
「......。...そうだね。料理始めたきっかけが、彼女だったんだ。
始めるのも遅すぎたし、上達も遅すぎたな」
耳に心地良い、低くて優しいゆったりとした声音に惹かれて、つい先生に視線を向けると。
言いながら先生は、表情をなくした顔を左の方へ向けて少し俯いた。
…違う。
口端がキュッと結ばれているのは、耐えてるんだ。
……泣くのを?
彼女ちゃんは、その視線の先でやっぱり、嬉しそうに微笑んでいた。
先生が自分の方を向いて、嬉しいの?
先生は、多分、悲しんでいるのに?
無性にイラッとしていまい、でも。
同時に、すぐ隣にいながら重なり合わない関係に、心臓がギュッと痛くなった。
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