第1章

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クラス内はまた一通り内緒でない内緒話が盛り上がったのだけれど。 私は一緒にその反応をする余裕なんてなかった。周りのそんな反応が見えてすらなかった。 だって。 黒部先生の横には、私の癒しの君が、いつも通りにこにこ笑って、先生を見つめて立っていたんだもん...。 この際、黒部先生が彼氏さんであることは潔く納得するとして。 彼女ちゃんは?何なの? 黒部先生を手伝う様子もなく、ひたすらずっと、先生を見てる。 たまに目が合うと、やっぱりパアッと...... 違う。 目が合っていた訳じゃないんだ。 黒部先生は、ちょっとした考え事をするときに左下に視線を落とすのが癖らしかった。 そこにちょうど、彼女ちゃんがいただけだったんだ...。
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