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「.....なぁ加藤」
足立が私と肩を並べるほど隣へとぴたりと膝を合わせた。
「なに?」
足立へと顔を向ける。既に彼は耳まで真っ赤に染まっている。
今にも眠りそうなほどに、瞼を重たくさせている彼を見て、激論を飛ばした後は、眠たくなったのだろうか? などと彼の心の起伏の激しさに、つい口元を緩ませてしまう。
「眠いなら、眠っていいのよ? 鰻が来たら起こしてあげるから」
再び、ビールを流し込んで、一息をつく。
すると、彼は赤い舌先を出して自身の唇を、ぺろっと舐めた。
「……抱いていい?」
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