6月:★1★ 欲にまみれる夜 #2
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「俺にも痕、つけろよ」 響希はそう強請る。 「もうつけたよ」 指の腹で私がつけた痕を擦った。 針の先ほどの赤い点が無数に肌に散らばる様子は、私の体から派生した紫陽花の花のひと蕾。 足立が私につけた痕ほど、強くはついてはいない。 ただ、今日1日ぐらい、せめて私の匂いが消えるまでは、誰も抱かないで欲しい。 そんな独占欲ぐらい出してもいいだろうか。
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