7月:★3★ ジャッジ初日 #2

1/4
113人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

7月:★3★ ジャッジ初日 #2

すっと手が上がる。その様子に視線を向ける。 手を上げた人々は、どこか落ち着きのない様子があった。 既に茂木は過半数を取りこんでいる。 どう転ぼうと、彼らが茂木の操り人形である限り、茂木の独壇場であることは変わらない。 山崎は無言で挙手をする者を数えていた。彼の冷めたい視線が、私へと向いて止まる。 途端に胃がきりきりと痛んだ。嘘がばれたのではと思い、冷や汗が噴き出る。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!