エンディング ーTAKE A BOWー #2

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「あなたを、ずっと捜していたんです。 会えてよかった。ああ、すみません、自己紹介が遅れました。 私は……こういうものです」 革の名刺入れの中から、すっと出された白い角に視線を落とした。 その名刺に記されるのは、業界人じゃなくとも耳にしたことのある名前が刻まれていた。 「フランス=ビヨンヌ劇場を経営しております。 エトワールブリュイのジョセフ=カラフと申します」 エトワールブリュイは言わずと知れた、フランスの財閥だ。 フランスのみならずアムステルダムやローマといった、ユーロ圏の美術館や劇場を数多く所有している。と耳にしたことがある。
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