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「わたしは17才よ 翔子さんは?」
「うん!同い年よ よかったぁー」
「そうだよね! それじゃ高校二年なの?」
「うん!そうなの!県立の
純愛高校に編入したの!」
そうなのだ
作者は 高校の名前を考えていなかったのだ
安直に 『純愛高校』 と 少し
イタい名前を 書いてしまったのだ
「そうなんだ! 一緒の高校だよ!
明日から通うの?」
「うん そうよ!」
「だったら 一緒に行こうよ!
学校 案内するよっ!」
「うん ありがとう! お願いしちゃうね!」
愛里は 学校の友達や自分の彼氏の事など
翔子に おかまいもせず 捲くし立てたのだ
翔子も そんな愛里に
親近感以上のものを 感じたのだ
妹の由紀子が 帰ってきた
愛里は 由紀子に 翔子を紹介した
そして あいさつもそこそこに
「翔子さん どうして 車椅子なの?」
と いきなり聞いたのだ!
実は 愛里も 気にはなっていたのだ
なってはいたのだが 翔子が話すのを待っていたのだ
愛里は 緊張の糸が解けた
そして 素直に 謝ったのだ
「翔子さん ごめんね 翔子さんが
話してくれるのを待っていたの
聞きたいけど 聞けない話って あるよね」
実は 翔子は 自分が車椅子に乗っている事を
全く意識していなかったのだ
あまりにも 話がはずんで そんな事を
思い出す暇もなかったのだ
「愛里さん いいのよ わたしすごく楽しくて
車椅子に乗っている事を忘れちゃってたの
愛里さん ありがとう」
翔子は 愛里の手を取って 愛里を見つめた
由紀子は ちょっとバツが悪そうにしていた
「実はね 交通事故で 腰を強く打っちゃってね
神経が途切れちゃったみたいなの
もう 手術しても無理だって!!」
翔子を 泣かせてしまった
もう 妹を責めたところで 仕方のないことだった
愛里も 由紀子も 泣いた
翔子には そのしずくが
とっても 暖かいものに見えていた
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