終着駅

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「まあ、どっちでもいいけど。とりあえずビール飲むか」 なんでだ!鬼かこの人! 「いえ!キスが先で」 「枝豆冷えるやろ」 「どーでもいいっす」 「ざけんなや、せっかく俺があっためたのに」 「それについてはスミマセン」 「…キスしたら、俺の気持ちわかるん?」 「わ、わかります!任せてください」 ぎこちなく腕の力を弱めると、「潰す気か」と先輩が悪態をついた。力任せに抱きしめていたらしかった。 向かい合えば、挑発的な眼差しに目眩がし、唇は震えた。 急ぐ気持ちを必死で抑えながら軽く唇を合わせる。合わせた唇は離れたくないと言う。
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