BOYS

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「大好きな先輩のお誘いなら仕方ないですねー」 自虐的な気分だった。 「見下ろして言うな、偉そうに」 「先輩、そんな背ぇ低かったっすか?」 「ふざけんな、」 脇腹に拳が食い込む。 ああ、この手加減のない感じが懐かしい。 咳き込みながら、なんだか切なくなってしまう。 「おごっちゃろうか思っとったのに」 「ええー!おごってくださいよー」 ギロリと睨まれるのですら好きという感情で胸が苦しくなる始末で、こりゃ重症だ、と思った。
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