第三章 ヒットマン

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   二人は、それらを通り抜け【小路】の店内へ。  そこには、酒出が何時から飲んでいたのか、既にご機嫌に出来上がった状態で待っていた。その勢いで、二人にも酒を勧める。  だからと言って、すぐに事件の話しには入らない。  二人が、ひとしきり飲み食いし落ち着くまで。酒口が話し出そうとしても、聞き入れようとはしなかった。  五日前のサウナの飲食コーナーでのような事は、極めて珍しく二人としても調子が狂った。松本などは、「警部補は、こうでなくっちゃ」と呟いたほど。  そして、二人は飲み食いで腹を満たす。  酒出は、二人の食事が終わりに差し掛かると、すぐに話しが出来るようにする為。酒口のカバンを勝手に開け、事件ノートを引っ張り出して目を通し始める。  二人としては、そこで口を開きたいところ。  しかし、ある程度は食事を終えないと。酒出は、何があっても聞いてはくれないだろう。
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