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「だって、酒出さんの様子からそう思ったんですよ」
「馬鹿たれが。もしそうなら、証拠を固めてホシの逮捕に動いてるだろうが」
「あっ、そうか。そうですよね……」
酒口としては、五日も姿を消していたのだから。何かしらの収穫があったのだろうと、勝手に思い込んでいた。酔いも手伝って、犯人の特定という飛躍的な思い込みに至ったのだが。
いくら酒出でも、それならば柿崎に話しを通している。
ただし酒出としても、五日前もの単独行動をし。手ぶらで、二人を呼び出したりもしない。そうした意味では、酒口の発想も的外れとは言い難いのだが。
ともかく酒出班の二人としては、これまで放っておかれたストレスが溜まっている様子。
それを汲み取り、酒出が口を開く。
「捜査本部は、能見を捜査対象とするか迷っているようだな」
「はい、そうなんです。相手は、県議会議員ですし。ただ、ノートにも記してありますが」
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