第八章 任意同行

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  「それとも、もう逃げ切れないと観念したんですかね」 「彼の表情からは、何も伺えないけど。結局は、酒出警部補次第って事になりそうね」 「でも、大丈夫でしょうか。物証や証言は、まだ足りないように思うんですけど」 「あの人が、関係者を集めたのよ。足りない部分は、推理で補うでしょ。それで新たに物証や情報が必要なら、私たちが動けばいいのよ」 「そうですよね」  だから二人は、会議室入り口で待機しているのだ。  事件関係者は、一応だが会議室に揃った。能見に関しては、本件における事件への関与がまだ証明されていない。それに県会議員に、任意同行を求めるなど本部長の桐谷でも許さないだろう。  だが、肝心の酒出と柿崎が姿を見せない。  入り口に待機する二人の元へ、先ほど酒口と松本が来たので県警内にはいる筈。二人に確認しても「先に行ってろ」と言われ、酒出たちは別のフロアへ行ってしまったという。
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