第5章 再会

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 私は殺し屋と名乗ったおじさんに再会した。  「君に出会って名刺を渡した日から十数年が経ちましたが君が理不尽な人間に成らずに成長してくれて善かったよ」  私は殺し屋に聴いた、何故両親は事故死として殺害される事に成ったのか。  両親は過去に犯した過ちが発端で、其の被害者の家族が殺害を依頼した事と  其の依頼を受けて自分が事故死に見せ掛けて殺害した事を話してくれた。  両親の犯した過ちを聴いて私は落胆したが、もし其の両親の元で育てられて  自身の両親が理不尽な人間で有る事を被害者や其の家族に況してや赤の他人に  両親が犯した過ちを突き付けられたらお前はそいつの子供だと突き付けられたら  私は、今以上に落胆していたに違いない。  両親の犯した過ちを知っていて過ちを犯した人間の子供だと知っている人間に  自身の成長を見守れて生きて来た事で今の私が存在する。  私は幸運な人間なのかは解らないが理不尽な状況に産まれて居たらしい  過ちを犯した両親の子供として其れを越える様な理不尽な状況が私を守っている。  両親の過ちを知って此れからの生き方は、自身の力で理不尽な事に立ち向かわなければ成らない。
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