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「どんな感じだい?」
刑事は鑑識に声を掛けた。
「どうもこうもないですよ。
見て下さいこれ……」
壁にくっついた男の遺体、後頭部からは釘の先が出ている。
「酷いな、これは……」
刑事は顔を渋め、
「おい、佐久間、隣の住人はどうなってる?」
メモを取っている若い刑事に声を掛けた。
「それが……」
佐久間は少し躊躇いながら、
「隣には誰も住んでおりません。
誰かが入室したという痕跡もありません」
「はぁ?どういう事だ?
このはみ出ている釘は隣の部屋から出てるんじゃないのか?」
佐久間はそれ以上答えられなかった。
刑事は苛つきを顔に出し、
「おい!鑑識!
もう、この死体どけてもいいな!」
「は、はい」
鑑識の声を待たずに、遺体を壁から引き剥がした。
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