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男がバイトから帰って来ると、いつもは真っ暗な筈のアパートに、一つの灯りが点っている。
階段を昇り、灯りの点いていた部屋の隣、自分の部屋へと入った。
コンビニで買った弁当を食べ、缶ビールで晩酌をしていると、
「あっ……ん……」
色っぽい声が隣から聞こえてくる。
ボロアパートの薄い壁が一枚、その先には、
「あの魅惑的な女が……」
男は生唾を飲んで壁へと近付く。
「あっ……ん……」
先程より大きく聞こえる声。
男は一晩中耳を壁に押し当て、色っぽい声を堪能した。
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