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「お待たせ致しました!」
丁寧にお辞儀してくれるのはありがたい。
ありがたいけど、
今はそんなこと求めてない。
何でこんなに遅い時間から引っ越しなんかしてるの。
バタバタして、近所迷惑だし。
「すみません!
一緒におりていいですか?」
辛うじて笑顔は作っては見たものの、
私の不愉快指数は、最高潮に達していた。
しかし、怒ってもバイトに間に合うわけではない。
ギリギリになって仕事に向かう私が悪いのだから。
一階に着いた私は、
猛スピードで駅に向かった。
「駆け込み乗車は、お止めください」
ギリギリで、予定通りの電車に乗れた。
さっきまでのイライラが嘘みたいに吹き飛んだ。
私って単純だな。
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