第1章

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無邪気な、子どもみたいな笑顔をこちらに向けてきた 何だか大人なのか疑いたくなるが、こんなに髭を蓄えた子どもなど居ないだろうから、多分、大人なのだろう 「私は博霊神社の巫女、博霊霊夢よ、宜しく、えっと…確かマリオよね?」 「ん?おぅ!そうだぜ!」 さっきまで痛そうにしていたのに、今ではもう顔色も良くなり、何事もなかったかのようにしている 「にしても…」 そう言うとマリオは黙り、物珍しそうな顔をして辺りを見渡す 「何かすげぇな!!」 ……大人か?大人なのか? 本当に大人か?成人か? 何だか子どもを彷彿とされるんだけど… 大丈夫なの?でも今まで生きているならまぁ大丈夫かもしれないけど… いやまてよ? もしかしたら、妖怪、というのも有り得るのでは…? 「?どうしたんだ?霊夢?」 マリオに名前を呼ばれ、はっと我にかえる 「少し考え事をしてたのよ、それより、お茶を淹れてくるわね」 妖怪ならその時倒してしまえばいい、今は深く考えないで、目の前の客人にお茶を淹れて、もてなしてあげよう
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