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驚き戸惑う美鈴を見て、拓海は、「あのう、本当にモデルだけでいいので、あなたが曼珠沙華の華に見えたものですから、華は手折るのは良くない眺めてみるのが一番ですよね。無理は言いませんが。是非ともあなたを書きたいのです。すいません。私、ナンパしているみたいですね。年甲斐もなく。」と言うと笑っている。
美鈴は、加賀見が笑うのを見ると、少し心の緊張がほぐれてきたように思えた。
「あのモデルと言われても、今までしたことがないので分からないのですけど。」とはにかみながら言う。
加賀見は、笑顔で「そう堅苦しく考えなくていいですよ。私の家に来てもらって椅子に座っているだけでいいのですから。それだけでいいです。」と言うと微笑んでいる。
美鈴は初めて会う加賀見に心惹かれていくような気がした。
美鈴自身いやじゃなかった。
どちらかと言えば、加賀見に興味を持ったし、もっと傍に居たいとさえ思った。
何故そう思うのかは分からないが美鈴は、
「あのう、私なんかでよければいいですよ。モデルなんてでも恥ずかしいですね。慣れてないので。」と言うと、顔を真っ赤に染めて下を向く。
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