第一章 曼珠沙華の出会い

6/91
前へ
/143ページ
次へ
加賀見は、美鈴のとる反応が初々しくてドキドキと胸がなるのを覚える。 この様なモデルを頼むのは初めてじゃない。 今までにも何度も美しい人をモデルとして書いて来たのだが、何故か、今回は胸がどきどきと高鳴る。 加賀見も今までにない自分の反応に少し戸惑いを覚えながらも美鈴を見ていた。 美鈴はおとなしい性格で優しさのある女性だった。 「あのう、君の名前はなんていうの。私はまだ君の名前を聞いていなかったね。」と聞く。 すると、美鈴は、顔を上げて、加賀見を見ると、「私は、園田美鈴と言います。OLをやっています。年は24歳です。もし私がモデルをやるのなら、連絡先が必要になりますよね。このメモ用紙に電話番号を書いておきますからかけてください。昼間は仕事なので出来れば午後の6時ぐらいからが電話には出やすいです。それに本当にモデルが決まればお休みも言いますので使ってもらってもいいですよ。」と答える。 それを聞いた加賀見は表情には出さないがとても嬉しかった。胸の鼓動だけは早くなっていた。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加