第一章 曼珠沙華の出会い

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加賀見は名残惜しそうに、「ああ、そうですね。もうそろそろ行かないといけませんね。」加賀見は時計を見るともう午後の4時になっていた。 加賀見も、驚いていた。何時間話していたんだ。 殆ど加賀見が話していたのだが、それによく付き合ってくれていたなと感心した。 今どきの子は自分の意見をはっきりと言うから自分が帰りたい時は相手の話など聞かない。 美鈴は私に合わせてくれたのだと言う事がよくわかる。 「美鈴さんすいませんね。こんなに長く付き合わせてしまって」と言う。 美鈴は、微笑みながら、「いいえ大丈夫ですよ。今日はお休みでしたから。私も楽しかったです。加賀見さんは話し上手ですね。」と言う。 加賀見は嬉しそうに「そうですか。嬉しいようなでも、喋りの男は嫌いですか。」と心配顔で聞く。 美鈴は「いいえ嫌いじゃないです。加賀見さんは楽しい方です。」と言う。 その言葉を聞いて加賀見はほっと胸をなでおろしている。
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