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「それじゃあ、私が送っていきますよ。」と言う加賀見だが、
美鈴は、「すいません、ちょっと寄りたいところがあるのでここで失礼します。」と言うと頭を下げて喫茶店を出ていく。
加賀見も美鈴と一緒に喫茶店を出て、美鈴のかえる後姿を見つめていた。
そしてふ~と大きなため息を吐いていた。
そのころには胸のドキドキは無くなっていた。
送ると言う申し出を断られて嫌われたのかなと思う加賀見だった。
人を好きになると臆病になる所がある加賀見だ。
それから加賀見は自宅へと帰っていくのだった。
加賀見は車で来ていたから駐車場へ行き車に乗り込むと引越しして間のない我が家に帰っていく。
そのころ、加賀見と別れた、美鈴は、初めて会う男性にモデルになってくれと言われて戸惑うものの、嬉しさもあった。
曼珠沙華の様だと言われてうれしかった。
美鈴は曼珠沙華が大好きだった。
だから、よけいに嬉しかったのだ。
美鈴は胸の奥底にひそかに燃える炎を感じていた。
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