第二章 相思花を君に

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清美は夕食の買い物を3人分する。 いつもより楽しいと感じるのは加賀見の事を想っているからだろう。 心がうきうきとしてくる。 買い物が終わると、急いで自宅へと帰る。 家に帰ると基樹がもう帰っていた。 「姉貴お帰り。今から食事作るの。」 「うんそうだよ。おいしいの作るからね。あ、そうだ。基樹あのね、拓海さんねこれから毎日夕食を一緒に食べる事になったからね。」と言うと基樹の反応を待った。 基樹は「そうなんだね。加賀見さんてさ、何食べてんだろうね。ろくに食事もしてそうに見えないし。よかったんじゃないかな。これで加賀見さんも長生きできるよ。」と言うと笑っている。 内心、美鈴は心配していたがそれが空振りに終わりほっと安心した。 美鈴は急いで食事を作る。夜の7時には来るはずだから。 夕食をやっと作り終えると7時だ。 ちょうどその時に玄関のチャイムが鳴った。 加賀見がやって来たのだ。 美鈴ははやる気持ちを抑えて出迎える。
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