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封筒を受け取った美鈴は、中身を確かめた。
そして驚く。「拓海さんこれ多すぎますよ。こんなにいただけません」と目を大きく開いて言う。
基樹が「姉貴いくらなの」
「10万円」
基樹も驚く。「加賀見さんそれはもらい過ぎだよ。姉貴返さないとだめだよ」と言う。
加賀見は「いいんですよ。美鈴さんこれで私が君の事を養えると証明できるから」と言う。
加賀見は断固として譲らなかった。いつもやさしい加賀見が初めて見せた顔だった。
美鈴と基樹は加賀見の顔を立てる事にした。
食事を楽しく済ませると、基樹は自分の部屋に行く。
美鈴は手際よく片づけをしていく。
その間、加賀見は美鈴をコピー用紙に書いていた。
「拓海さん待っていてね。すぐに終わるから」と声をかける。
「大丈夫だよ。待っているから」
その時基樹が二階から降りて来た。
「姉貴、洋介がさ、今日泊まりに来てくれって言うからいってくるよ。明日は大学休みなんだ。それじゃあ加賀見さんごゆっくりと」
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