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──翌日。
仕事から帰ってきて、コンビニ弁当を食べて一息つき、お風呂にでも入ろうかと服を脱ぎかけた時。
ギャァァァァァ!
隣の部屋から、もの凄い悲鳴が聞こえてきた。
声の主は恐らく男。
今まで聞いたこともないおぞましい悲鳴。
これが『断末魔の叫び』ってヤツなんだと、直感でわかった。
マジかよ……。
なんだかんだ言って、昨日のアレは悪い冗談ってことで自己解決してたんだけど。
警察呼んだ方がいいか?
いや、ダメだ。
悲鳴聞いてすぐに警察が来たりなんかしたら、隣人のオレが通報した事がバレバレじゃないか。
しかもオレは昨日、本人から『殺人鬼だ』って聞いてるのだ。
下手したら、なんでその時に通報しなかったのか、って事で最悪殺人幇助みたいな罪にもなりかねない。
よし。ここはスルーで行こう。
断末魔の彼……すまねぇ!
と、心の中で平謝りして、オレはお風呂に入った。
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