隣のアイツは殺人鬼

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お湯につかってる最中も、ずっと『ギーコ。ギーコ』といかにも何かを切断しているような音が聞こえてきたが、いいやバイオリンの練習に違いない、と無理矢理自分を納得させ、入浴を満喫した。 お風呂から上がり、パジャマに着替えて布団に入ると、隣の部屋からずっとトイレの水を流し続ける音が聞こえてきた。 いやいや、何かを隠そうとして流してる、なんてことあるわけないっつーの。 お腹でも壊してるのかな? アイス、食べ過ぎちゃったのかな? 全く、おっちょこちょいさんだこと。 寝るとき、腹巻きするの忘れるなよ! と、心の中で隣人に声をかけ、トイレの水を流し続ける音を聞きながら眠りについた。
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