やっと気づけたのに。

6/7
前へ
/20ページ
次へ
ブロロロロ 駅員さんと車に乗り込んだあと私は窓の外をずっと見ていた。 「…なにか悩みでもあるんですか?」 「えっ?」 「ずっともの寂しそうに窓の外を見ているものですから。」 私、赤の他人が見ても悩んでるように見えるんだ。 「悩みって言うのは、自分の気持ちに素直になれないときのことなんですよ。…特に恋は。」 私はドキッとした。 他人にこんなこと話すの変だけど…。 「駅員さんは、恋をした相手に婚約者がいたらどうしますか?」 少し沈黙が続いてから駅員さんが言った 「例え相手に好きな人がいても止められない。そこで諦められる恋ならそこまでの恋だったんだよ。」 そっか… 止めなくていいんだ。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加