配属

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『一度、鷹崎本家が霊能者に見て貰ったんだって。そしたら、【初代】は元々違う世界・・・パラレルワールドから来た人だろうって。だから魂の質がこの世界の人間とは若干違うらしく、違う生き物には生まれ変われないって事だよ。』  青木君はそれが当然のようにそう答えた。  オカルト過ぎて着いて行けない・・・それが僕の正直な感想だった。  そんな僕を見て青木君が更に説明を続ける。 『信じられないって顔だね。良いよ。おいでよ。』  青木君はそう言って、僕に着いて来る様に促した。  連れて行かれた場所は寮にある資料室だった。 『勝手に入って良いの?』  そんな質問に青木君は平然と答える。 『良いの。自主的に勉強する気になった人間の為の部屋なんだから。こんな資料室ならグループの各会社には至るところにあるよ。』  鷹崎学園出身だけあって、グループ各社の内情にもかなり詳しいようだ。 『まぁ、最初は僕も思ったよ。松原君と同じように【そんなオカルト】って。』  言いながら1冊の資料を出す。  資料にはグループの歴史が記されており、歴代の大幹部の写真も添付されていた。 『この方が初代だね。』  青木君が1枚の写真を指差す。
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