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『待って💦待って💦お互い落ち着こう💦』
僕はそう言いつつお婆さんの荷物を拾い集め、うずくまったままのお婆さんを立たせようとした。
突然割って入った僕をいぶかしむ様に高校生が見る。
『なんだオッサン?引っ込んでろ!』
高校生達が僕にそう言い放つ。
オッサン呼ばわりに少し傷付いたが、そんな僕を無視する様に中学生が僕に言う。
『つか、そのお婆さん足挫いてるから勝手な事すんな。今、車呼んだから車来るまで座らせとけ。』
『え!?』
中学生に注意されてお婆さんを見ると、確かにお婆さんは足首を押さえている。
無理に立たせたり、歩かせたり出来る状況じゃないらしい。
『お前ら、野木工の生徒だな。両親に連絡して、このお婆さんの慰謝料払わせるからな。全員名前と連絡先言え。』
中学生は高校生達に向かってあくまでも命令口調で言う。
『知るか💢このババアがぶつかって来たんだろうが💢』
『ガキがふざけやがって💢何様のつもりだ!』
高校生達は今にも殴り掛かる勢いで中学生に詰め寄る。
僕は慌てて止めに入る。
『ちょっと💦落ち着こうって💦君ももう少し言い方考えないと💦』
しかし中学生は意に介さない。
僕の忠告を無視し、あくまでも上からの話しぶりで高校生達を挑発する。
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