出会い

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 僕は典孝君に促され、3台のうちの1台に乗せられた。  お婆さんと高校生達もそれぞれ別の車に乗せられていた。  典孝君は何やら警備員の1人に怒られていて、車には乗らなかった。  僕を本部まで送り届けてくれた警備員に話を聞く。 『あの・・・彼は一体・・・?』 『あの方は、4代目の鷹崎典孝様だ。』 『4代目?』 『・・・セキュリティの新入社員なら、どうせこの後の研修で嫌と言う程聞く名前だ。よく覚えておけ。それから間違っても失礼な態度を取るな。坊っちゃんは既にグループ各社の最大株主だ。ご親族の中でも例外中の例外なんだ。肝に命じておけ。』 『・・・はぁ・・・』  最大株主?あの子が?え!?今、セキュリティじゃなく、グループ各社って言ったか!?  そんな説明だけ受けて入社式の会場に降ろされると、遅刻ギリギリの時間だった。  運転手だった警備員の方が説明してくれたおかげで怒られずに済んだが、イマイチ良く理解出来ていなかった。  しかしこの後の研修で、聞いていた通り、嫌と言う程彼の名前を聞く事になる。  そして彼の【例外】と言う意味も・・・例外と言うより桁違いぶりの怪物ぶりを知る事になる。
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