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配属
研修は地獄だった。
僕は体力には自信のある方だと言っていたが、考えてみればそんな連中ばかりが集まっているのだ。
柔道をやっていたとは言え、僕の実力など知れたもの・・・例の高校生相手でも3対1ではボコボコにされるだろう。
そして座学。
鷹崎グループの成り立ちから、セキュリティの役割を徹底的に学ばされた。
そして3親族について・・・そこで前述した通り、【彼】の名前が幾度となく出て来た。
そう・・・鷹崎典孝と呼ばれた少年の名前である。
元々、この地方を治めていたヤクザだった鷹崎家を、【初代】の彼がセキュリティの前身に当たる警備会社に生まれ変わらせたと。
初代の彼はその地盤を使い、卓越した能力を持って次々と事業を展開・成功させ、今ではセキュリティの他に製造・運輸・観光・金融・医療・福祉・学校法人・芸能事務所等、ありとあらゆる分野に進出し、一代で巨大財閥を作りあげたと。
そして彼はその【初代】の3回目の生まれ変わりだと・・・
生まれ変わりって・・・突然オカルトぶちこまれても・・・
僕はそんなふうに思ったものだが・・・
僕の同期に当たる鷹崎学園からの新入社員に話しを聞いてみた。
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