なぜ…?

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オレの部屋のドアの前に 見知った女が立っている (なんでだ?!) いや 来るのはいいのだが 隣に明かりが点いている 隣は 空きだったのだ (まさか 引っ越してきたのか?!) オレは このままネットカフェに逃げ込もうか  などと考えた それほどに 苦手な相手なんだ (あ!やっばっ!見つかったか!) 「敦ぃー!きたよぉー!」 (いや 来なくてよかったんだよ 姉貴) 姉の香だ 昔っから オレを猫っかわいがりしては 喜んでいる変態女だ もう うんざりだったから 実家から逃げだしたんだが (あれ?姉貴 仕事はどうしたんだ?) まあいい あとで聞こう 見つかってしまったので 仕方なく久しぶりに会うことにした 「よう なんできたんだ まさか  引っ越してきたとか言わないでくれよ」 「ピンポォーン!あったりぃー!隣に引っ越してきたよ  ねぇ 中に入れてよぉー」 仕方がないので 鍵を出して ドアを開けた 「散らかってるぞ」 「ううん!キレイにしてるじゃない!私ほどじゃないけどっ!」 「はいはい!わかりましたよ!」 投げやりにいってやった。 確かに姉貴は美人だろう。 しかし 姉貴の態度は 昔からどう考えてもおかしいんだ 親友の祐馬にも聞いてみたのだが  『母のようには思ったが 女としてはなかったな』 という 普通の反応だった 姉貴はまさに 女を全開にしてくるのだ 少しは慣れたのだが 「引越しさぁー   別にこの部屋でもよかったんじゃないかなぁー」 また分けのわからないことをいっている! 「問題は大アリだっ!オレは実家から逃げて  ここに移ったんだぞ!」 「えー!そうだったんだぁー!誰から?」 自覚していないんだよね もういいんだけど 「で?仕事はどうしたんだよ」 「この近くで見つけたからね 明日から同じ職場だよ!」 って!なにぃーーー! 「それ どーゆーことだよ!  なんでうちの会社に入ったんだ?!」 「ずっとぉー 敦と一緒にいられるじゃなぁーい ね!」 (なにが ね! だよ ああダメだ 寒気がしてきた) オレの両腕に 鳥肌が立っていた 寒いのではなく 姉貴の行動が 気持ち悪いせいだ これはもう ストーカーだ 警察に訴えようか? と  本気で考えてしまう
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