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聞きなれた電子音が何処からか聞こえる。
もうそんな時間か……。
起きなきゃ……。
真歩は眠い頭で、毛布から手を出して、その電子音の在り処を探る。
普段ならある場所にそれがなくて、毛布から出た手が空回りする。
真歩は瞼を開きながら、毛布から体を出した。
辺りを見回し、そこが自宅のベッドではないことに気付く。
そっか……。
昨日は図書館に泊まったんだった……。
確か、向井が居て…。
そして、毛布を貸してくれて……。
それで………。
談話室は鳴りやまない電子音の音だけが響いて、それ以外の物音はしない。
向井の姿も無かった。
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