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「予定というか‥‥‥、ダンス三昧かと‥‥‥」
気晴らしに出掛けようと言ってくれるのかな?
「じゃあ、こっちもいつもと変わらず、勉強でいいな」
「……………」
あ、あ‥‥ああ。
そういうことですか‥‥‥。
期待していた自分が一気に惨めになった。
期待?
何故、向井に期待‥‥‥‥?
ここ数年間、彼氏なんていないから、クリスマスなんて日付と変わらなかった。
だから、相手は誰でもよくて、ただ楽しみたかっただけだよね‥‥‥‥?
振り回され始めている感情の波に飲み込まれないよう、冷静になろうと試みる。
そういえば、今日の女性はお姉さんだったけども、向井に彼女が居ても実はおかしくないのかもしれない。
「向井…」
向井と呼びつけしそうになって、慌てて「先生」をつけて、再度言い直す。
「む、向井先生は‥‥‥大事な予定とかないの?」
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