3269人が本棚に入れています
本棚に追加
「大学に入学する前は舞台の照明や音響設備に携わる仕事をしようと思っていたの。
だから、その就職に有利なこの大学に入った。
入学してすぐ、ダンスの舞台設備を今後の参考にしようと思って観に行ったら、その舞台で踊っていたダンスが凄く良くて、私もダンサーになりたいって思ってしまった」
目立たず、影の立役者である裏方志望のはずが、キラキラした舞台の上で注目を浴びる花形に憧れてしまったのだ。
「ちゃんと目的を持って大学に進学したくせに、突然熱に浮かされて、現実味のない夢を追いかけていることは分かってる。
でも、踊りたいの。その気持ちは止められない。
それなら、精いっぱい努力して、夢に挑戦したい」
真歩は正直に自分の気持ちを明かした。
しかも少し力説してしまっていた。
最初のコメントを投稿しよう!