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悔しい。
言い返せない。
でも、なんでだろう。
何故か、完敗でもいい？
真歩は返す言葉も、闘争心も、奪われてしまっていた。
負けたのに、変な気持ち。
これでも構わないかと、何処かで向井の指摘を素直に認めている。
よほど、夢を否定されなかったこと、一生懸命頑張っていることを肯定してもらえたことが大きかったの？
この男は敵のはず。
それとも、味方なの？
入学してからずっと大学内で1番大嫌いな男に、あっさりと油断し始めているあたり、自分は単純すぎる。
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