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痛みを伴う強制的な押さえつけに、身体が震え出す。
口を塞がれて息苦しくて、涙が出る。
覆い被さってきた痴漢の体温に嫌悪感を感じ、弄られる手には吐き気を催した。
怖い!
嫌!
誰か助けて!
助けを求めて、咄嗟に向井の顔が思い浮かんで、向井が恨めしくなった。
あの男が浮つかせることをするから、油断しちゃったじゃないか!
真歩の口を塞ぐ手が緩んだ隙に、真歩は思い切り、痴漢の手を噛んだ。
「い、痛! このやろうっ!」
「た、助けっ‥‥‥!!」
助けを求めて声をあげようとした瞬間、噛まれたことに逆上した痴漢が真歩を殴ろうと手をあげて、真歩は怖くなって目を閉じた。
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