最終章

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あの後、僕は原因不明の高熱で大学を一週間ほど休む羽目になった。 住職さん曰く、それくらいは影響は出ると思いますよ。しっかり体を休めてくださいとの事だった。 久々に大学に顔を出したとき、友人が駆け寄って来た。 音成さんが隣に越してきた時、玄関まで付き添ってくれた友人だった。 「大丈夫か? この時期にインフルエンザでもかかったのか?」 「…そんなもんかな。 もう大丈夫だよ」 他愛のない話をしてる最中、友人が思い出したかのように、 「あっ、今度ビール飲みいくから冷やしといて」 「あ、ああ。 冷やしとくよ」 あの時ビールだって言っちゃったんだっけ。 友人はビールだと思い込んでるからビール買ってこなきゃ。
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