第二章

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音成さんが越してきてから、僕は少し違和感を覚えた。 その違和感とは同じ時間に同じ音が聞こえて来るのだ。 最初の頃は壁が薄いから色んな音が聞こえるなと思っていた程度だった。 朝に包丁の切る音や、掃除機を掛ける音と日常的に聞こえて来る音。 こまめな人だなーと思っていたけど、夜の9時くらいに何かを引きずる音が聞こえるようになった。 ズズズッ ズズズッ 最初は椅子を引きずっている音かと思ってたけど、何か音が違うように聞こえだした。
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