住良木の 『深夜の仕事』

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住良木の 『深夜の仕事』

住良木は、構えている。 狙いを定めていた。 この仕事は単独行動だ。 失敗は許されないのだ。 引き絞り、目当ての白いものに狙いをつけた。 「カシッ! カカカカカッ コン コン」 住良木は、プールバーに来ている。 ここに、今日最後のターゲットがいるのだ。 ターゲットが移動した。 行く先は、わかってる。 宿泊先のホテル。 今日、最後の仕事は今までとは少し違う。 知っておいた方がいいだろう。 住良木は、こういう類の仕事もするのだ、と。 住良木は、長いスーツケースを持っている。 ホテルの向かいの、屋上に立っている。 まだ部屋には、明かりがついていない。 スーツケースを開き、準備をした。 ターゲットの部屋に、明かりがついた。 ターゲットを目視した。 応接セットのソファーに座った。 葉巻を出し、口にくわえた。 『今だ!』 軽反動式電磁トリガー付きのライフルで、 ターゲットを狙った。 「プシュ!」 小さな破裂音が聞こえた。 見事にターゲットに命中した。
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