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持ってきたお花を取り替えて、汲んできたお水を周りにかける。 翔ちゃんの大好きなお菓子を置いて、望くんと並んで手を合わせる。 「………翔ちゃん、今日はね、紹介したい人がいるの。…………谷山望さん。…………今、私が付き合ってる人だよ………」 「…初めまして。……谷山望です。亜依さんとお付き合いさせて頂いております」 「……お父さんに挨拶してるわけじゃないんだけど」 堅い挨拶に、思わず吹き出してしまう。 すると、望くんは真剣な顔で 「何言ってんだよ。亜依の大事な人だろ?真面目に挨拶くらいするよ」 ふぅ…と、ひと呼吸おいて、翔ちゃんに向き直ると 「……片倉さんの分も、亜依を大切にします。……もう二度と悲しませるような事はしません。あなたも好きだったはずの笑顔は、俺が守ります」 じっと横顔を見つめる私に気付いて、ふと笑みを零す。 「………きっとあなたを越えることは出来ないけれど、亜依を想う気持ちは、俺も負けてない。……俺の全部で、亜依を幸せにしたいと思っています。………だから」 私の方へ視線を向けて、じっと見つめ合う。 時間にして、ほんの数秒。
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