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次の日、玄関のドアを開けると、昨日挨拶に来たギャル"鈴木美耶"が隣の部屋から出て来た。
「あ!おはようございます!」
「…おはようございます。」
「駅までですか??」
「はい。そうです。」
「私もなんですよ~!」と言いながら何食わぬ顔で僕の隣を歩く。
僕は隣を歩くのに抵抗があったため、彼女と1mくらい距離をとって歩いた。
彼女はそんな僕にお構いなく、どんどん僕の懐に飛び込んでくる。
「誠治さんはおいくつなんですか?」
誠治さん!?!?
「…今年で26です。」
「26歳か~じゃぁ私の2つ上ですね!
お仕事は何されてるんですか?」
「会社で経理をしてます。」
「へぇ~!すごい!経理って何か難しそう。頭いいんですねー。」
「そんな事ないですよ…。
鈴木さんは何をされてるんですか?」
「"美耶"でいいですよ。私は普通にOLです。」
「えー!!?」
絶対キャバ嬢とかだと思った。
「あ~!!今絶対キャバ嬢でしょ。って顔した~!!」
ドキッ
「そ…そんな事ないですよ。」
「嘘つき!!
まぁこんな格好してるからそう思われても仕方ないんですけど…。
うちの会社、服装とか緩いんですよ~。
これでも一応ちゃんと大学も出て真面目に働いてるんですよ!」
「そ…そうなんですね。」
そんな会話をしてるとあっという間に駅に到着した。
「誠治さんは何線ですか?」
「小田急です。」
「そうなんですね!
私横浜線なので。ではまた!」
ひらひらと手を振り、鈴木美耶は横浜線の改札へ向かっていった。
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