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彼と親密だというのは、セックスフレンドだという面なのだけど、彼と私が特別だというわけではなく、異性との関わりが少ない場所ではそういう関係を持つ人間も少なからずいるようだ。
彼は性にオープンなほうで、彼から自分がバイセクシュアルだと開示してきた。
城では仕事内の男女関係がご法度なぶん、同性間の間柄が多い事も彼から知った。
彼の話につい乗せられてしまい、兄との情事も話題にしてしまい、それから自然とそういう関係になってしまっていた。
兄との関係は、多分兄のストレスの吐け口だったのかもしれない。
私の家は女系で男は弱い。
男は国に仕えるぶん、城から離れてる地元を法秩するのは女主人になったかららしい。
それで母や姉が家の主力を担ってたぶん、長男の兄はそのストレスを感じていたようだった。
男は国に奉仕する道具だと、下に見られていたのを俺も感じていた。
私の存在は国に捧げる貢ぎ物で使い捨てだと思っていただろう。
だから兄の立場も分かるし、兄も同情からか優しくしてくれた。
お互いに共感さえしていたと思う。
それに私も兄に愛撫してもらうのは気持ち良いと思ってたし、それがおかしい事とは思ってなかった。
私にとっては自然な事だっ た。
ただ『他の家族には恥ずかしいことだから』と、それを口止めされていたけど。
彼にふいに言ってしまったら、「君のところも大概凄いな」と、笑ったので、その時に自分の家の事情は少し一般と違うのかなと思ったくらいだった。
はあ、マーツにはとんだヘマな話をしてしまったな。
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