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言ってることが理解できなかった
いや、ありえないと嘘だと否定したのかもしれない
「信じられないかもしれないけど、本当のことなんだ そればかりが、あの木に近づいた人は呪われるという噂が流れてね…実際に僕も研究者達を引き連れて行ってみたけど、途中で眠くなって、目が覚めた時には全員、研究室にいたんだ」
必死に、叫びに近いような声がヒロキの
耳に伝わる
どうやら、本当の事のようだ
「そうか、それが本当でも嘘でも、ユリっていう奴を木に連れていけば、俺の依頼は完了だ
新聞配達が終わり次第、そっちに向かう、その時にまた色々聞かせてくれ
じゃあな」
時間が無いため、一方的に電話を切った
「さて、新聞配達を済ませるか」
ヒロキとカズヤが電話している同時刻
「どうやら、彼女は我々の邪魔をするみたいです」
場所はどこだろうか
建物の中なのは、分かるが薄暗い
数十人の白いフードを被った人達をが円を描き、何やら話している
「まだ、力が覚醒していないといいのだが…」
「大丈夫だ
覚醒していても、すでに手は打ってある」
「ボス、彼女をいかがなさいますか?」
ボスと呼ばれた人物は、白いフードではなく、黒いフードを被っていた
「彼女を野放しにし、力が蘇るような事があれば、こちらもそのうち太刀打ちできなくなる
かといって、始末するには惜しい」
男性の透き通った声に、周りの者達は耳を傾け続ける
彼はしばらく考え、皆を見た
「よし、彼女を生かしたまま捕らえよ
絶対に殺すな」
「「はっ!」」
指示を受け、彼らは外に向かう準備をする
その中に、幼い少女の姿があった
「もうすぐ会えるよ…
お兄ちゃん」
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